無出力日記

毒にも薬にもならぬ内容を出力するブログ

ゼノブレイド3の感想を書く

ゼノブレイド3のメインストーリーが終わったので感想等を書きます。

前提条件

  • ゼノブレイドシリーズの経験は数年前にプレイしたゼノブレイド2のみ
  • ストーリー等のネタバレ等を含むので既プレイやネタバレOKな人向け
  • 攻略情報は見ないでプレイ(一部除く)
  • 寄り道含め130時間程度でクリア

良かった点

ストーリーの大枠

ストーリー自体は王道で、厳しい現実に立ち向かう気高さと難しさを描いている。

  • これまで信じてきた日常は虚構と歪みに満ちていることを知り、自分らしく生きられる世界を求める
  • 最初は対立しわだかまりがあったが、過去や苦難を共に乗り越え互いをパートナーとして認め合う、そして最後に別れの時が訪れる
  • 不確定で先の見えない未来だがそれでも自ら切り開こうとする若者達、そしてそれに感化された人々が己と向き合い世界を変えようとする

本作のテーマについてはautomatonの記事を読んで貰った方が良いだろう。
automaton-media.com

また、二つの世界はそれぞれ前作が元になっているため、シリーズファンからすると嬉しいファンサービスも多い。*1

王道だけあって最後はハッピーエンドで終わり、ボリューム的にも満足だった。

コロニー関連全般

コロニーは軍務長を含めそれぞれ個性的で、解放するたびに違う雰囲気を味わえる。 また、コロニーごとのクエストを進めることでコロニーの状況を改善することができる。

基本的にこの手のサイドクエストは作業感が強く、クエスト自体が連続性がない単体のストーリーなので 達成しても面白味に欠けるが、本作ではコロニーやキャラクターの関係に変化が生まれるので達成に喜びを感じる。
モブキャラ達が喋る機会は少ないが、クエストで繰り返し付き合うことになるので親しみが湧きやすい。*2

ただし、コロニーミューのアルマ育成だけは本当に最悪なクエストだったので存在を抹消してほしい。*3

戦闘システム

戦闘はやれることが増え、戦闘中のキャラ変更が可能になったので戦術の幅が広がった。
AIも優秀で、ブレイクからバースト・スマッシュまでのコンボをガンガン決めれるようになった。

その一方で、できることが多くなりすぎたため、複雑になり過ぎた印象。
ウロボロスの二人一組を基本に3組の操作を切り替える程度が良かったかもしれない。

チェインアタックで大ダメージを狙って行動を組み立てること自体は非常に楽しいが、 オーダー達成時のアクションはもう少しヒット数が多い方が爽快感が感じられる気がする。

システム面

2に比べてUI回りはかなり改善された印象。
以下、プレイ中に気になった点。

  • Tipsの最新・更新があったものが分かりにくい
  • 海マップの船の旋回性能とマッピング範囲が悪い
  • サイドクエストの複数アクティブ化ができない
  • ノポンコインとエーテル保有上限が少ない
  • アクセサリー装備・売却時の検索性が悪い
  • クラスポイントのレベル差減少が厳しすぎる

特に後者2つはパーティ内のクラス切り替えを億劫にしていたのが残念。

気になった点

キャラクターに感情移入がしにくい場面がある

主人公達を含め、今作ではメインストーリーだけでも多くのキャラクターが出てくる。

それぞれ抱えているものがあり、バックグランドとして語られることで愛着や共感を生むのだが、 人数が多いため個々に割ける尺が少なく、どうしても急な展開に感じ、感情移入がしにくい。*4

そして、敵となるメビウスは三下な印象を受けるメンバーが多く、同じような輩ばかりなので勝っても虚しく印象に残りにくい。*5

主人公達のやや杜撰な行動

主人公サイドが察しが悪く、無策で行動することがあり、そのことを敵から煽られる羽目になるため、「もっと考察したり、警戒していればこの事態は避けられたのになぁ…」という気持ちになることが多かった。

こういう展開が悪いわけではないが、学習せず何度も繰り返されると萎えてしまう。

コミカルとシリアスの切り替え

コミカルな雰囲気との切り替えがイマイチ肌に合わず、「え、そこでボケるの」という気持ちになった。終始コミカルなクエストなどは好きだったので、これは好みの問題なのかもしれない。

メビウスの魅力が乏しい

本作の敵であるメビウスだが魅力的なキャラクターとは言い難い。
殆どの以下のような流れで爆散するためである。

メビウス「お前たちは愚か~ or 俺の糧のために~」
ウロボロスぐぬぬ、勝負だ…!」
メビウス「ぐえー、負けたー(爆散)」

メインストーリー・サイドクエストに登場するメビウスを含め、大体はこんな感じで消化されてしまうのだ。

ただし、コロニーミューやコロニーガンマのクエストのようにキャラが立っているメビウス達もいるのだが、メインストーリーに関係がなく、前者はやや急な展開、後者は描写不足なため魅力を感じにくい。

また、物語のきっかけとなったディーからは魅力的な悪役としてのポテンシャルを感じていたが、 彼もまた単なるシリアルキラーとしてのキャラ付けされ、爆散してしまったのが非常に残念。

ムービーシーンが多い

方々で言及されているが、今作はムービーシーンが多い。
特にアグヌスのキャッスルでは展開上仕方ないとはいえ、長時間ムービーを視聴し、イベント戦をこなす必要がある。

ムービー暗転→別のムービー開始を繰り返されるとプレイする意欲を削がれるので減らしてほしかった。

その他

気になった描写

  • ゴンドウ関連の描写(粗暴という印象が強い、シャナイアの闇落ちもゴンドウに一因があるのでは)
  • ウロボロス候補生、初対面で突っかかってきた割には気が付いたら戦友感を出してきている点
  • エックスとワイが雑に最期が迎えたこと
  • ラスボスのゆっくりゼット戦
  • エセル復活イベントのあっけなさ

まとめ

痒いところに手の届かない部分はあれど、やりごたえのある面白いゲーム。
ストーリー的には万人にはオススメしにくいが、
ゼノブレイドファンやボリュームのあるアクションRPGをやりたい人にはオススメ。

*1:初代ゼノブレイドをやっておけばもっと楽しめたなぁと後悔…

*2:別のコロニーのクエストで再登場することも

*3:育成素材のために破産しかけたのでこれだけ攻略を見た

*4:ノア・ミオのおくりびと関連クエストやシャナイアの家庭の話など

*5:コロニーの軍務長やメンバー達はクエストを通し、集中的に深堀されるため愛着がわきやすいのだと思っている